日程:平成27年3月3日
場所:セント・ルカ産婦人科(大分市東大道)
研究テーマ:顕微授精における鞭毛波形に基づいた精子選択基準に関する研究
発表者:航空宇宙工学科4年 河邉研究室 梅崎貴之
航空宇宙工学科4年 河邉研究室 平山千春
日本文理大学は、文部科学省の「平成26年度 地(知)の拠点整備事業」に採択され、地域の課題を人間力と専門力で解決することに取り組んでいます。
日本文理大学マイクロ流体技術研究所では、マイクロサイズの粘性の影響が大きい領域での生物の飛行や泳法について研究を行っています。産婦人科の不妊治療において、顕微授精を行う胚培養士は、最良好精子を選んで卵子に直接注入します。その際の精子の選択基準は、胚培養士の経験によるところが大きく、遊泳速度が速く、頭部形状が小判型の精子を選ぶ傾向があることがわかりました。そこで、高速度カメラで精子を撮影し、流体力学の観点から精子の鞭毛波形を解析して、遊泳速度に影響を与える振動数や波長、振幅などのパラメータと受精率などの成績との関係を明らかにし、定量的な精子選択基準を提案する研究を行いました。
セント・ルカ産婦人科で開催された研究報告会では、学生たちが学会講演さながらに研究発表を行い、病院のスタッフと活発な討論をして、今後の研究の方向性についてアドバイスをいただきました。
セント・ルカ産婦人科の皆様には、業務多忙にもかかわらず、学生に対して懇切丁寧なご指導をいただき感謝申し上げます。