Topics2023/06/02

自分を信じられるか?

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学生:ここにもサインとかコサインが掛かります?
教員:そうだよ。だから言ったじゃん! そう思ったなら、やらないと。
学生:くそっ、そうか。

3年生の構造力学では来週が中間試験でみんな戦々恐々?
そんな中、中間試験に向けて最後の仕上げの演習問題をやっているときの学生の質問に対するやりとりです。

実はこの学生、大阪で行われたある部活の大会に参加するため先週の講義は公休で、個別に補講を受けていました。
マンツーマンとなったその補講では、必要な知識はすでに知っていること、あとはそれを使って答えを出すだけで、
そのためには「こうかもしれない」と思ったら、それを信じて最後までやりきることが重要と話をしていたのです。

同じ週に行われた1年生向けの航空工学概論で、偶然似たような場面に遭遇しました。
航空工学概論でも毎週演習を行っているのですが、この日の演習に比べ計算量が10倍以上と半端ない演習でした。
学生が集まって「どうやってやるの?」みたいな相談をしているところの様子をうかがっていると・・・・
その中の一人が「とりあえず自分を信じて計算する!」と言って悩んでいる同級生を置いて先に進みます。
自分を信じる力が強かったH君は一足先に答えにたどり着くことができ、計算結果について教員の質問にも的確に答えることができました。
「理論説明を聞いているだけではなく、自分で計算すると理解が深まるよね」とフォロー。

ここまで書いて気付いたのは、今週の4年生の卒研指導でも似たような場面があったことです。
この学生は、ラグランジュの方法を使ってNASAのコントラクターレポートに記載されている運動方程式を導出しようとしています。
多項式で表現された位置を微分/2乗して運動エネルギーを出して、それをさらにラグランジュの方法に従い微分していきます。
多項式の積の微分ですから、項の数がどんどん増えていくので、それに耐えながら、前に進む必要がある。
既にこの課題に入ってから数週間になりますが、未だめげずに前に進んでいます。

大谷翔平も言っているように「自分を信じる」ことができるかどうかが、何でも重要です。