Topics2025/04/09

卒業研究の成果が本学紀要に掲載されました

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今月公開された本学紀要に、この3月に卒業した学生の卒業研究の一部の成果が掲載されました。「ワイヤロープ引張試験治具の開発」というタイトルで、ワイヤロープの破壊メカニズムに関する研究でワイヤロープを引張破断させる際に試験機にロープを固定する治具を設計、製作し、その成果を実際の試験で確認した事例報告です。

ワイヤロープの端処理には鋳込みやスリーブ、ワイヤクリップ等が一般的に行われますが、鋳込みは専門業者に依頼する必要があるためコストが高いだけではなく、今回のように引張試験を都度行う際には臨機応変さに欠ける問題があります。スリーブやワイヤクリップは鋳込みに比べると安価で良いのですが、スリーブやクリップ装着時にはロープに圧縮を加えるため、その圧縮効果により当該部からロープが破断するという問題があることが、2022~2023年度の卒業研究の結果分かっています。そこで、本学性の卒業研究では安価でかつ、治具部からロープが破断しないような目的に治具を設計開発しました。卒業研究の中で行われた引張試験で両端の治具の間で破断させることができることに成功しました。本研究の最終目的は、多数の鋼線をより合わせたワイヤロープについて内部の鋼線一本が破断した状態を検知し、そのメカニズムを解明するをこの研究の最終目的になっているところ、治具部にはガタツキなどが無く鋼線1本も破断を検知できることも確認されたスグレモノとなっています。