Topics2022/08/16

起承転結ではレポートは書けません

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2022/04/15「1年生講義スタート(航空工学概論)」で紹介したように、
今年の航空工学概論では航空機についてレポートを書いてもらいました。
対象となる航空機は各自が自分で選んだ機種。

3月まで高校生だった1年生にとって難しかったのは、
自分の意見を明確にすることのようでした。
当人の承諾の元、ある学生の事例を紹介します。

初回の「はじめに」は、書き手本位の「感想文」になっていますね。
2回目に対しては「意見・主張を絞るように」と指導。
3回目は、冒頭に意見が明示され何を主張しているかは分かります。
(読んで意見が分かるかを評価し、意見の適切さは評価対象外)

並行して行われた社会参画入門では「レポートは感想文ではない」とし、
事実に基づく意見がレポートには必要と教えています。

本講義では、これに加えて結論を最初に持ってくるように指導しました。
グローバルスタンダードのライティングスタイルを指導した訳です。
(参考図書:山崎康司、バーバラミント「考える技術・書く技術」ほか)

山崎康司が著作で指摘しているように、
高校までに教えられる起承転結の呪縛を打破する必要があるのですが、
3回のレポート提出で、ほとんどの学生ができるようになりました。
(中には、企業出身の教員の目線で見ても、完成度高いものも)

この起承転結以外にも中高までに教えられたことを忘れた方が良い
という話が、他にもあったので機会があれば紹介します。