Topics2016/08/16

J-1 ロケット衛星接手部の復元

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 NBU工学部航空宇宙工学科には低軌道に約1tの衛星を打ち上げるJ-1ロケットに使用され、衛星を軌道に放出する衛星接手部を教材用に展示しています。
 宇宙システムコース大江研究室では、卒業研究の一環としてこの衛星接手部に手を加え、外見だけでも元の姿に近づけたいと復元作業を試みました。
 実際に資料を集め、作業を進めていくうちに現物は宇宙での過酷な環境での使用に耐えられるよう、構造、材質、形状等、細かい部材にいたるまで、緻密な工夫がなされており、どの部材ひとつをとっても高度な技術レベルでつくられていることが実感でき、航空宇宙産業に携わる技術者たちが技術面だけではなく、意識に到るまで最高のものを有していることがありありと伝わってきました。
 復元された衛星接手部は、衛星(ダミー)と共に、航空棟格納庫に展示されオープンキャンパス等で、航空宇宙工学科を訪れる皆様を待っています!

指導にあたった大江教授は「作業開始前にあるものは、構造体と機能部品(ダミー)一式とこれらを取り付けるファスナー類及び艤装注図面の一部でした。
 宇宙で使用されるフライト品に近づける復元作業は、学生たちにとってもほぼゼロからのスタートとなり、先ずは、衛星を軌道に投入するには、どうすればよいかの学修から始まりました。
 ロケットの打ち上げから衛星軌道投入までのシーケンスが可能な機能品の取り付けまでこぎつけ復元作業を完成させた学生たちの姿を見ると、宇宙システム技術者としての第一歩を踏み出そうとする自覚が感じられた」と感慨深げでした。

注)艤装:(ぎそう)進水し、航海に臨む船に、必要な装備をすること。人工衛星では対象が宇宙となる。